スキンケア大辞典【看護師サポートナビ】

湿潤・浸軟のケア

湿潤・浸軟の状態とは

浸軟(皮膚のふやけ)は、皮膚と水分の長時間の接触が原因となりが、
浸軟が発生するメカニズムは、皮膚の乾燥と同じです。

湿潤・浸軟が起きるしくみ>

浸軟は、皮膚が長い間、浸潤環境下にあったことによって
角質層の水分量が増加し、体積が増え、
ふやけた状態になっている状態をいいます。

 

浸潤によって、皮脂など表皮を保護している皮脂膜がとれてしまい、
バリア機能が低下します。

 

すると、表面から内部に水分が入り込んで、
細胞間の結びつきが緩んでしまうため、
皮膚がふやけた状態になると考えられています。

 

そして、浸軟は、基本的に一過性の可逆的な症状であるといわれています。

 

浸軟した皮膚は、水分が過剰な状態になっていますから、
ドライスキンとは全く逆の肌状態にあるような感じがします。

 

しかし、水分過剰状態になると、
天然保湿因子やセラミドなどの角質細胞間脂質などの保湿成分が溶出し、
角質もはがれやすくなっていて、
角質層の中ではドライスキンと同じことが起こっているということになります。

湿潤・浸軟の主な原因

湿潤・浸軟の主な原因は、尿や便、発汗などが多いです。

 

特に寝たきりの患者さんなどでは、
オムツをしていると、皮膚が尿や便などの排泄物、汗などに長い時間触れてしまうことがあります。

 

すると、皮膚が水分と接触することによって、湿潤・浸軟が起こります。

 

また、ドレーンからの排液、滲出液、ドレッシング剤、
医療用粘着テープの長期間の貼付、気管切開部からの唾液の横漏れなども、
長い時間皮膚と水分が接触することになるため、
湿潤・浸軟の主な原因になります。

湿潤・浸軟の特徴的な症状

湿潤・浸軟の皮膚に現れる症状は、
皮膚に与えられる刺激によって異なります。

 

たとえば、便や尿などの排泄物では、
アルカリ性刺激が与えられるので、
掻痒感やピリピリした痛み、表皮剥離、びらん、潰瘍などが起こります。

 

皮膚が浸軟すると、皮膚がふやけて柔らかく、
組織の結合が弱い状態になります。
そのため、摩擦係数が高くなり、
少しの摩擦であっても、すぐに表皮剥離などのスキントラブルが起きてしまいます。

 

ですから、湿潤・浸軟の状態に皮膚がならないように、
オムツは質の良いものを選んだり、
皮膚を保護するクリームを使うなどして、
予防的ケアをしていくことも大切です。


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