スキンケア大辞典【看護師サポートナビ】

予防的スキンケアを必要とする時とは

予防的スキンケアを必要とする時とは

スキントラブルにつながりやすい病態の患者さんや高齢者には、
予防的スキンケアが必要です。

 

スキントラブルにつながりやすいときは、
「抗がん剤治療」、「浮腫」、「黄疸」を伴う疾患のある場合や、
「ドレーンの留置」、「妊娠」をしている人、「高齢」などがあります。

 

高齢者の肌状態

 

高齢者は、加齢によって新陳代謝が遅延し、
皮質分泌機能が低下しているため、
特に予防的スキンケアが必要です。

 

高齢者の肌は、セラミドや細胞内水分が減ってしまうので、
皮膚が乾燥しやすく、ドライスキンになりがちです。

 

疾患のある患者さん肌状態

 

疾患によってもスキントラブルの発症リスクが高くなります。

 

抗がん剤治療を受けている患者さんは、
薬剤の影響によって皮膚再生機能が障害され、
バリア機能が低下し、皮膚がもろく、弱くなってしまい、
乾燥や過敏などによってスキントラブルが発生しやすくなります。

 

抗がん剤治療の患者さんのスキントラブルとしては、
手足症候群が、有害事象として知られています。

 

また、抗がん剤治療をしている患者さんは、
免疫力も低下し、細菌やウイルスに感染しやすい状態になっています。

 

ですから、スキントラブルによって肌状態が悪くなることにより、
ウイルス感染などを起こしてしまうと、
生命予後に大きな影響を及ぼす可能性が出てきます。

 

医師と相談をしながら、スキンケアを行い、
スキントラブルの予防をしていくことが重要です。

 

浮腫のある患者さんの肌状態

 

浮腫が見られる患者さんの肌は緊張していて、
弾力性に欠けることによって脆弱します。

 

そして、機械的な刺激によってもスキントラブルが起こります。

 

黄疸症状のある患者さんの肌状態

 

黄疸症状が見られる患者さんの皮膚は、
胆汁酸によって掻痒感が強くなります。

 

そして、ついかきむしってしまうことにより
皮膚を傷つけてしまい、スキントラブルを招きます。

 

ドレーンが留置されている患者さんの肌状態

 

ドレーンが留置されている患者さんの肌状態は、
滲出液による化学的な刺激や、
ドレーン留置による機械的な刺激が原因となって、
留置部位周辺にびらんなどの皮膚障害が発生しやすくなっています。

 

妊婦さんの肌状態

 

妊娠中の女性の肌は、女性ホルモンの影響などによって、
黄疸と同じように皮膚組織での胆汁酸が増え、
掻痒感が生じることがあります。

 

つい掻いてしまい、肌を傷つけ、スキントラブルを招くことがあります。

 

 

このようにスキントラブルが発症しやすい肌状態、
リスクが高い疾患や要因は少なくありません。

 

尿や便の失禁によるスキントラブル、
弾性ストッキングによる圧迫創の予防、
褥瘡の予防など、医療や福祉の現場では、
さまざまなスキントラブルへの対処が必要になってきます。

 

それぞれの要因や疾患の特徴を理解し、
トラブルが発症する前に予防するためのスキンケアの提供を心がけることが必要です。

 

病棟ではもちろん、患者さんへの指導の一環としても、
予防的スキンケアの実施を強調していきましょう。


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